もぐらのもぐ インターネット絵本←こちらからリンク
SSブログ

奇跡な話・ケヤキ盆栽のドラマ [盆栽のはなし]

mogumogu-kyuukei-20190-06-05-01.jpg

最近は盆栽の記事が多いためにその筋のアクセス者さんが増えているようで盆栽記事のページビューがそれなりに増えています。

オマケ
mogu-fig-2022-time-delay-jp.jpg
現代の温暖化なる現象の主因について
太陽風(プラズマ)に対して・・・・太陽光の上昇が約60年遅れていた模様です。
詳しくは上図をどうぞ♪
というわけで、夏季の遮光対策は必須の時代です。盆栽の世界は実際には科学的論拠が薄い話ばかりですが、これは明らかなる事実です。

mogu-hikaku-fig-04.jpg

さて。
僕の盆栽記事は『染まっていない人』として評価されていることが最近分かりました。盆栽業界に利害関係が一切無く純粋に好きなだけなので、その純粋さが記事に宿っているのかもしれません。(自分で言っちゃダメじゃんね)

今日(6月21日)は久々に休日にさせて頂きまして、午前中に矢島清芳園さんに行ってきました。
上の画像のケヤキは先日公開させていただきましたね。このケヤキは・・・・なんと・・・・


────

令和元年初日。つまり西暦2019年5月1日。僕は矢島清芳園さんに向かい令和元年記念として盆栽を二つ購入しました。その日・・・・実はこんな出来事があったのです。

新小雅良盆栽センターさん(川口市)という共販システムの盆栽商さんにて、上画像のケヤキが並んでいました。数十点あり同じ盆栽士さんの品であり目が悪くなってきたとの事で芽摘みで苦労するようになり今回ここにある。棚場のケヤキを一括で引き取ったとのこと。

ピークを一度過ぎて少々崩れているけれども基本的なバランスがとてもよく、僕にとって理想のホウキ作りであると思ったのです。僕はここで手を入れればまだまだ先にピークがあると見立てました。

しかし今日はこのケヤキについての意思決定者が不在。とにかく今日は売れない。そんなに欲しいなら大盆栽まつりに行けとお店番のオバアチャンにしっしと追い払われたのでした。(悪い人ではない・キャラクターを知っている人は苦笑すると思う)
 大盆栽まつり・・・・その数日後の5月3日~5日に埼玉県旧大宮市で毎年開催される大盆栽まつりの出店でそのケヤキを売るとの事。僕は3日の朝一番に乗り込む決意を固めました。大盆栽まつりはもう行かないつもりでした。理由は数年も行けば分かるでしょう。

僕は矢島清芳園さんの盆栽に惚れ込んでおり、しばらく矢島清芳園さん以外で盆栽を買っていません。しかしこの子はビビっとくるものがあり久々の事でした。5月1日の夜、5月2日の夜と寝つきが悪いくらい気になっており5月3日の朝はダッシュで出発し盆栽美術館の駐車場で二番目で待っていました。※ロケ?の準備で盆栽界で有名な人がその駐車場のバスの中にいたらC。女子女性がキャーキャー喜んでいた
 そしてゲートが開きクルマを置き、どこに店が出ているかわからないので小走りで全ての出店を確認して捜しました。
 駐車場から最も遠いあたりに・・・・数日前に見かけたホウキ作りのケヤキ群を発見。すぐに声を掛けました。

出店の旦那さんに新小雅良盆栽センターさんでこのケヤキを見てダッシュで駆けつけたと声を掛けました。そんな必死さが良い印象を与えたのかいくつかの厳選品はお店の裏にあり、それなら特別に厳選品を出してあげようという展開になり、3つの厳選品⇒2つの厳選品⇒最終的にこの子になったのでした。『どれもいい。無理に売らないで持って帰ろうとしていた。今日は一律価格で売るつもり。だからここであらためて厳選したものがあり持って帰ろうと思ったものもあった』

最終的には旦那さんに決めて頂きました。『これだよ』と。

旦那さんは控えめに『10年くらいのケヤキかな?』と。
僕『・・・・いや、雰囲気的に20年くらい。旦那さんは敢えて控えめに教えてくださるタイプ。侘び的精神ってやつですね?』
旦那さん『おお、それなりに知ってるね。うん。10年以上は間違いない。そうだね。20年は経っているかも。僕は実際より低く言うように心がけてる。古いぶんには問題ないからね』

明らかに立ち性。少々崩れている・・・・将来を考え必要ない枝を抜いて改作すれば良いのです。
そのようなポイントはあるものの、全体のバランスがとても素晴らしいので少々の細かいことは良いだろう。むしろ楽しさが増す。さて。そうは言っても要らない枝はどれか?プロに聞いたほうが良い・・・・矢島清芳園さんで買ったものではないが、今日(6月21日)は盆栽を一つ予約していたのでそれを購入しながらアドバイスを頂こうと持参したのです(ちゃっかり)。

僕『矢島さん、あのー、このケヤキにアドバイスを・・・・』
矢島さん『あれ?これは・・・・僕が20年前くらいに1000本くらい同時に実生から作っていた中の一つですね。たぶん間違いないですよ。癖というものがありこれは正に僕が作ったホウキ作りの癖が各所に残っている』
『・・・・え!』
『たまにありますよ。こういうこと。これを仕立てていた方の個性が加わっていますが』
『僕は矢島清芳園さんの盆栽が好きだけど・・・・・一目ぼれしたこのケヤキちゃんは矢島さんの棚場で生まれた子だったのか・・・・』

なんと・・・・矢島さんの手で発芽させある程度仕立てられていた子だったのです。セミプロ的な方がその後20年くらい培養していたのでしょうか。ケヤキの盆栽は最初の1年で基本的なバランスが決定してしまいます。あの日同じ盆栽士さんのホウキ作りが数十点あり、どれも基本的なバランスが良かったのですがそれは矢島さんが作っていたケヤキを素材にしていたからだったんですね・・・・@@,

約20年ぶりに矢島さんは手にとって眺めていました。難しい位置の枝を抜くので矢島さんに一部作業をしていただきました。ケヤキちゃんにすれば約20年ぶりくらいに生みの親との再会。嬉しかったかな?生みの親の手で改作的な作業が行われました。最大限ベストな展開となりました。

今回の剪定にてこれからしばらくまた楽しめるようにスッキリしました。追って撮影します。

ちなみに・・・・約20年前に矢島さんが1000本のケヤキを立ち上げていたわけですが、そのうちの最後の1本は今でも棚場にいます。僕はそのケヤキも大好きで矢島清芳園さんに伺うといつも眺めていた子であり、1000本立ち上げたうちの最後の1本だと聞いておりました。僕は矢島さんにケヤキについて質問させて頂くことが多くその最後の1本の子を前によく説明を聞いていたので馴染みの子だったのです。なんとその馴染みの子のきょうだいだったとは・・・・(初めて矢島清芳園さんに伺った時にもお話を聞いていたケヤキだった。教材的な子だったのでビックリ)

 その最後の1本の子は段ホウキ仕立てです。少々の違いはあれどいくつかの点はその子と今回の子で同じです。そりゃそうですね。矢島さんの仕立てですから。

今回は・・・里帰りを果たしたのでした。
こんなドラマが西暦2019年6月21日にありました。
盆栽ではこのような事が稀にあるとのことです。



しばらく仕事が忙しくなるので矢島清芳園さんに次回お伺いするのは初秋の予定です。
すでに二つくらい棚場で気になるものが・・・・
しかし僕が面倒を見れる数の限界に近いかもしれません。