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掛け軸を買う

偶然通過したとある古い宿場町。

倒産した元商店を借りて商売しているような雑然とした雰囲気の古道具屋が・・・・
昔によくあった個人経営のスーパーマーケットの跡地と思われます。
ええ。そういうお店は必ず入ってみるべきです。
さっそくお店に入ってみました。

床の間に飾る掛け軸が欲しいと思い始めていたのが2015年。すでに4年ほど経過しているもこれまでピンとくるものがありませんでした。そんな経緯があり店内に掛かっている掛け軸を物色していました。

先日のプラモ店のスタッフさんとは真逆のような、きさくな雰囲気のイケメンのオジサンが「いらっしゃい」と声掛けしてくれる。おお。入り易いお店。お店は雑然としているも近所のおじちゃんおばちゃんの憩いの場でもあるようで、お客さんたちも「いらっしゃい」と言ってくれる。

掛け軸に限らず値段の設定がものすごくアバウト。いい感じ。こんなの価値ないじゃん!というものが変に高価だったり、これは価値があるはず?というものが激安だったり。インターネットでの相場などが一切踏まえられていないという、客側にすればワクワクワールドになっている訳です。そして店長さん?のイケメンのオジサンの気さくな雰囲気もあり、田舎なのにそれなりに人が出入りしているお店になっているようです。全体的に誰でも手が届く価格になっていて、オジサンは手数を増やして商売を楽しんでいる雰囲気です。どんどん仕入れてどんどん売る。そしてどんどんとお客さんを増やしていく。きっとそんな感じ。よく見るとベビーカーなど子育て必須アイテム系がかなり安い。ママさん達のお財布に優しい。それはオジサンの思想なのだろう。社会貢献的な価格設定。

ある掛け軸の前で僕は足を止めました。和の美の景色の・・・・冬の山の風景。作家さんは「上条京観」、飾ってあったのは冬の山の風景だけれども4本セットであり、春夏秋冬の「四季山水」という作品タイトル。木は紫檀が使ってあります。僕は、その先生が著名な方なのか?贋作なのか?見抜けません。価格は8500円との事。仮に贋作でも丁寧に作られていて、自分で作ろうと思ったらそんな価格ではぜったいに作れない。何よりも景色がいい。

イケメンのオジサンが「半額でいいよ!」との事。まじか。1本のコストで言えば1062円ちょっと。のはず。だよね?1062.5?当ってる?いずれにしてもまあそんな価格で1つの景色が買えたらラッキーじゃん。という訳で、オジサンのきさくな声掛けに応じて「買います」と商談成立。

商談を静観していた常連?のおばちゃんが「数百万円の価値が本当はあるかも?」なんて冗談を言ってきます。そんな事はないことでしょう。しかし、なかなか雰囲気が良い景色なので1本1062円くらいでは不当な評価でしょう。そんなコストで作れるわけがありません。桐の無垢材の収納箱に収められているし丁寧に丁寧に作られています。

今現在の価値は分かりませんが、このセットを新品で購入した方は数万円以上は支払っていることかと思います。仮に一本が五万円ならセットでそういう価格。今回の買い物はかなり安くいはず。もうしわけないくらい。もしも近所の人が持ち込んで買い取っていたのであれば、商人さんか農家さんが床の間に飾っていたのでしょうか。バブル時代とされる頃のアイテムでしょうか?そんな雰囲気を感じます。

掛け軸はこだわり始めると季語に合わせて多くのアイテムを欲しくなってしまうようですが、僕は春夏秋冬に1枚あればいいかなと思っていたので、今回のアイテムは大変満足しています。

そいじゃまた通ったら立ち寄ります。と僕。イケメンのオジサンが「お?どこから来たんだい?」との事。地元の方メインのお店なので遠いところからの客は珍しいようです。オジサンならきっと僕の事を覚えていてくれるはず。本当に立ち寄ろうと思いました。S県H市のお店です。




これまでは床の間にトミー社のオムニボットという大型の古いロボットを飾っていました。
これからは掛け軸も。