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【古書】盆栽の基本樹形 レビュー 昭和49年 非売品 [盆栽のはなし]

高等教育 盆栽の基本樹形 中津千吉/著 昭和49年発行 上巻下巻を入手しました。

著者の中津氏は、この本を執筆した時点で、相当なご経験を積んでおられた事でしょう。シンプルな構成で、文言は最低限のものですが、その一言一言が、四十年という時を越えてズシンと心に響きます。

盆栽という遊びの、基本的な事は発祥以来大きく変わっていないので、古い本でも情報が劣化しておりません。十二分に現代でも役に立つ内容です。



そもそも盆栽とは、スタートの時点で、数十年後、数百年後の樹をイメージし、そこから逆算し、粛々と育てていく遊びです。しかしそれを経験無くして出来る訳がありません。

俺っちのような未熟者に向けて、賢者の経験を、分かりやすく共有してくれる本です。

非売品だったということ、第一刷から40年以上過ぎていることから、入手がやや困難という状況ですが、盆栽を本気で始めようという方にはオススメの古書です。(読み仮名が無いので、やや苦労するかもしれません。初心者向けという前提ですがそこは失当)



現代ではあまり見かけない樹形も掲載されております。
僕は、筏吹き(いかだぶき)に挑戦しようかなと思っております。



実は‥‥

水やりなど、日々の手入れの基本も重要な訳ですが、樹形を明確にイメージする事は、最も重要な事ですよね。
それができていなかった盆栽士の作品は時間が経過するほど、どうしようもない樹になっていきます。

最初の一歩目。それをいかに正しく踏むか。盆栽に限らず人生の基本です。
その最初の一歩目を、正しく踏ませてあげましょう、という本です。

おすすめ。

細かいところをつっこむと、トーン&マナーなどが徹底していなく、そういう意味でのクオリティは低いですが、そういうガバガバなところは昭和の空気なようなので、そこは味みたいなものだと思うと良いでしょう。

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